2004年11月の日記
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11月12日(Fri)
おしまいはすべて始まりの1日
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普段よりも早く目が覚めた。 夜はあんなにカエルや虫の声がうるさかったというのに、今は鶏やアヒルがあちこちで鳴いている。 朝。昨日と同じいつもの朝。 だけど私には最後の朝。
バリに来て散歩をするたび、いつも探していたものがある。 それは田んぼ。 バリは世界でも田んぼの美しさで有名な場所で、特にこのウブドは町の中心から一歩外れればそこには広大な田園風景が延々と続いている。
昨日の昼ごろ、一番暑い盛りのときに外へ出た。 メインストリートから始まる急な階段を登り、民家の合間をすり抜け、舗装道路をしばらく行くと、そこにはずっと向こうまで緑の田んぼがつながっていた。 道は緩やかにうねっているので、どこまで続いているのか見通すことはできないけれど、あたりは一面緑の平原。 鳥除けのブリキの板が風に揺られてガランガランと鳴っていた。
ちょうど収穫の時期なのか、数人の男女が稲刈りの作業をしていた。 「帰れる」。 そう思った。 なぜだかわからないけれど、これでようやく旅を終われる。 田んぼがなにを私に教えてくれたのかわからない。 でも、風にさわさわと揺れる稲穂を見ていたら、旅の終わりがストンと心に落ちてきた。
旅が終わる。 それ自体はすごく寂しいことでもあるけれど、でも生活の場所が旅から日本へ変わるだけだ。 そこではまた新しいなにかが待っている。 おしまいはすべて始まりの1日。
さて。 最後の散歩でもして宿へ帰ろう。 16ヶ月と10日の旅、最後の夕日はどこで見ようか。
この日記をいつも読んでくださった方、メールやBBSで励ましの言葉をくださった方、カルカッタとデリーにお葉書を送ってくださった方。 人生最後の長旅(ホントか?)に素敵な思い出をどうもありがとうございました。 引き続き、日本でもどうぞよろしく!
>外からはインドのタブラオみたいな太鼓の音。旅も終わりだっていうのに、ふと心がインドへ飛ぶ。旅はいつもあちこちでシンクロするなあ。2:13pm
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| No.247 |
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